P2カードを使用した映像制作ワークフロー
従来のテープ収録と異なり、収録メディア=アーカイブメディアとはならないメモリーカードによる収録。ワークフローもテープ主流の時代とはいくらか変わってきます。
XMLベースでメタデータを保持できるなど、データベースとの親和性の高いP2フォーマットですが、どうも個人や小規模プロダクションなどでは評判が悪く、「音と映像がなぜ分かれているのか」、「意味不明なファイル名がついていて扱いにくい」という声を大変多く聞きます(私の周囲だけ??)。
あるプロダクションでは、P2データをDVD-Rにコピーするため、P2フォーマットの「CONTENTS」フォルダを開き。「AUDIO」、「VIDEO」、「ICON」等々のディレクトリから手動で同じ番号のファイルを取り出して・・・・という、驚くような作業をしていました。
そもそもP2フォーマットをAVIやMOVファイルと同じように考えるのが間違いであり、P2カードの「CONTENTS」ディレクトリ以下のファイルはさわってはいけないと考えるべきです。
とはいえ、個人プロダクションが放送局並みのデータベースサーバとアーカイブサーバを用意できるわけがなく、小規模に管理したいという要望が出てくるのは自然な流れです。
そこで活躍するのが、Panasonicが無償で提供している「P2コンテンツマネジメントソフトウェア(P2CMS)」です。
メーカーが想定している使い方はP2CMSに付属するPDF形式のマニュアルに書かれていますが、ここでは私なりに考えて実践しているワークフローをご紹介します。
ファイルベースでの素材管理はメリットが多いのですが、HDDのトラブルや誤操作ですべてのデータが一瞬で消えてしまうこともありえます。上のワークフロー図では触れていませんが、例えばP2カードから外付けHDDにコピーする際は、できるだけ2台のHDDにコピーをとるようにし、移動(ロケ帰り)の際はそれぞれ別のケースに収納して、2台とも壊れる可能性を減らすなど、できうる限りのデータ保護対策を講じています。
それでは、各工程での具体的な作業内容・注意している点をご紹介してゆきます。
撮影現場
P2カードでの収録では、カード交換ごとにクリップ名の連番がリセットされてしまうことから、タイムコードの管理が重要になります。このワークフローは、TCはRECRANに設定して記録し、途切れなく撮影順にタイムコード値が増えてゆく前提となってます。
そのため、撮影日が飛び飛びになり、その間に別の取材でカメラを使用する場合などは、撮影開始時に前回収録時の最後のTC値をプリセットして使用します(VTR収録でいうところのリジェネ)。最後のクリップのエンドTC値をメモしておくと、次回収録開始時の確認が楽です。
---以降、後日加筆予定---
2008.8.17
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