LUMIX GH4 導入記
高画質HDカメラとしても使える4K一眼
高画質HDカメラとしても使える4K一眼
GH4の4K撮影時の画角は、FHDに対して少し望遠寄りになります。Photoshopで4Kダウンコンバートの画像とFHDの画像をレイヤー分けして重ね、FHDの画像を拡大してみると、120%に拡大したところでぴったり重なりました。メーカーから詳細な技術資料が公開されていないので一部推測を交えてますが、撮像素子の使い方は以下のようであると考えられます。
■FHD
撮像素子の有効横幅を全て使用。16:9静止画撮影時の最高記録解像度【4608x2592】の領域から、画質よりも処理の軽さを優先したアルゴリズムで1920x1080動画として読み出し(具体的な方法は不明)。
■4K
撮像素子の有効横幅を全て使用せず、撮像素子の中央【3840x2160】の領域を等倍で切り出し。
撮像領域の横幅(高さでもかまいませんが)を比較すると、
4608/3840=1.2
計算上も1.2倍になることがわかりました。
4Kモードのように出力解像度と撮像素子のピクセルが1:1で対応すると、デベイヤー処理だけで済むので画像処理がシンプルになります。そこからFHD解像度にダウンコンバートする処理は、縦横ともにちょうど1/2ですので、これもまたシンプルな処理となります。
しかしFHDモードで静止画並みのクオリティを得ようとすると、まず4.6K(1000万画素以上)の解像度でデベイヤー処理し、4.6K動画からFHDへのダウンコンバートが必要になります。静止画連射であればその処理も間に合うのでしょうが、動画では搭載されている画像処理エンジンでは処理しきれないのだと考えられます。仮に処理能力に余裕があるのならば、4Kモードも撮像素子の横幅をフルに使い、4.6Kからのダウンコンバートも搭載しているはずです。
以上のような理由から、FHDでの撮影映像より4Kダウンコンバート映像の方がきれいに見えると考えられます。
ここで、簡単に単版撮像素子からフルカラー画像を得る仕組みについて触れてみます。撮像素子の画素一つ一つを構成するフォトダイオードは、光の強弱は読み取るものの色の違いは認識できません。そこで、各画素にカラーフィルターをかけて色の違いを信号化する仕組みになっています。よく使われるフィルターの配列が、「ベイヤー配列」と呼ばれるものです(画像1-5)。光の三原色に分解するためのフィルターですが、目の感度が高いといわれる緑が赤・青の2倍の数となっています。