動画コーデックの選択
フレーム内圧縮とフレーム間圧縮
フレーム内圧縮とフレーム間圧縮
HDCAMクイズ正解発表の前に、やや人工物の多い風景でのコーデック比較です。木々や電線など、少し複雑な要素が入ってます。
画面左上のグラフィック部分が含まれるように一部をトリミングし、ニアレストネイバー法で200%に拡大して各コーデックの画像を縦に並べました。一番上はマスター素材です。
ここで注目していただきたいのは、ProRes 422 LTとXDCAM HD 422です。両者はビットレートでおよそ2倍の差がありますが、この静止画で比較する限りではビットレートの低いXDCAM HD 422の方が圧縮ノイズが少なく見えます。動画でXDCAM HD 422はやや"もっさり"した印象を受け、ProRes 422 LTはざわざわとした細かい圧縮ノイズを感じます。それぞれ劣化の傾向は異なるものの、XDCAM HD 422の方が良い印象を受けました。
イントラフレーム圧縮のProRes 422 LTは、映像の複雑さに対してビットレートが不足し始め、電柱にはブロック歪みが発生しています。また、グラフィック部分にもモスキートノイズが多く出ています。それに対してロングGOP圧縮のXDCAM HD 422は、動きが少ないため効率的に圧縮することができ、良好な画質を維持できていると推測できます。
HDCAMとProRes 422もモスキートノイズが見え始めています。ProRes 422 HQは、まだ余裕がありそうです。
前のページのクイズの正解です。画像3-3をご覧ください。前のページの問題でAとBの文字の後ろを四角く塗りつぶしていたことには意味があります。 画像3-3の右端をよく見ると、HDCAMの映像には細く黒い線が出ています。これが見えてしまうと、HDCAMを使用したことがある人には答えが分かってしまうので、隠していたのです。